2025年7月27日

総合内科医が提案する 健康寿命を延ばす11の実践

毎日のちょっとした習慣が、10年後の健康を決める

このページは、健康寿命を延ばすための実践的なアドバイスをお届けする連載の第一回です。今回はアウトラインをご紹介し、今後当院ホームページにて各項目について詳しく解説していく予定です。日々の小さな習慣の積み重ねが、将来の健康を大きく左右します。ぜひ参考にしていただき、ご自身の生活に取り入れてみてください。

なぜ、こんなに今私が必死にやっているかをお伝えしておこうと思います。日本では80歳までに3人に2人が,がん・心筋梗塞・脳卒中のいずれかになります。つまり結婚されている方であれば、あなたか配偶者の方いずれかはどれかにかかるということです。しかし、最新医学の知識をもってすれば、『3人に2人』を1人,もしくは0にできる可能性があるのです。早期発見や早期治療も大切ですが,それよりも大事なことは病にならない努力だと私は思います。令和時代においては健康への投資こそが最も意味のある投資なのです。当院は治療や検査に力を入れていますが、これからは病にならない努力をする人たちに本気で最新医学の叡智を提供します。

これらの深刻な病気は決して他人事ではありません。だからこそ、これらの疾患にならないための対策を40歳以降に取ることは必然なのです。今回ご紹介する11の実践は、これら深刻なリスクを回避し、健康な人生を長く楽しむための具体的な行動計画です。

健康を守るための11の実践

No. 実践テーマ エッセンス(狙い)
1 ロカボで"血糖スパイク"を防ぐ インスリン過剰・脂肪肝・慢性炎症を抑制
2 ストレスを"こまめに抜く" コルチゾール過多によるテロメア短縮・内臓脂肪増を防ぐ
3 "ちょうどいい"運動量 使わない筋・ミトコンドリアの老化を防ぎ、フレイル抑制
4 重炭酸温浴で自律神経リセット 交感神経抑制・睡眠導入・芯から温めるを後押し
5 質も確保した 7 時間 睡眠 ホルモン・免疫・記憶を回復し全死因リスクを最小化
6 不足栄養素の補充 ビタミン D・亜鉛・EPA で免疫/代謝/抗炎症を支援
7 腸活 短鎖脂肪酸↑で炎症↓・代謝↑・免疫賦活
8 禁煙&節酒 可変リスク因子(がん・心血管・認知症)の除去
9 "静かな異常"を早期是正 高血圧・LDL・尿酸はサイレントエイジャー(知らず知らずのうちに加齢速度を押し上げる因子)。早期介入でズバリ血管の加齢である動脈硬化を予防できる
10 ワクチンでウイルス性ダメージを最小化 肺炎球菌・帯状疱疹・インフル・COVID-19・RSウイルスなどのワクチン で感染後炎症や神経障害を防ぎ、認知症リスク↓↓↓
11 社会的つながり="心の筋トレ" 孤立による炎症・コルチゾール↑・認知症促進をブロック

院長からのメッセージ

皆さんの健康のために、私が日々の診療や最新の医学研究から得た知見をもとに、この「健康寿命を延ばす11の実践」をまとめました。これらはすべて科学的根拠に基づいた実践法であり、特に重視したのは「無理なく継続できること」です。

今後、各テーマについて詳しく解説していきますが、すべての実践をいっぺんに取り入れる必要はありません。ご自身の生活スタイルに合わせて、できることから少しずつ始めていただければと思います。健康は日々の小さな選択の積み重ねで作られていきます。

さく内科クリニック院長   津田耕作

今後の連載予定

これから、各実践テーマについて詳しく解説していきます。具体的な方法、科学的根拠、日常生活への取り入れ方などを、わかりやすくご紹介します。順番通りではないので,次回どのテーマが掲載されるのか,お楽しみにしていてください.

これら11の実践を日常に取り入れることで、老化を恐れない充実した人生を歩むことができます。健康に歳を重ね、最後は大きな苦しみなく「ポックリ」と逝く—これこそが多くの方が望む理想的な人生の終わり方ではないでしょうか。健康寿命を延ばし、人生100年時代を笑顔で生き抜くために、一緒に健康習慣を築いていきましょう。